52歳の健一さん(仮名)は、最近シャワーを浴びるたびに排水口にたまる髪の量が気になっていた。鏡で頭頂部を確認すると、以前より地肌が目立つようになった気がする

仕事は忙しく、外食や社食が続く毎日。昼はラーメンや丼もの、夕食は接待でお酒と揚げ物が多い。「野菜なんて週に2〜3回食べればいいほうだ」と思っていたが、ふと健康診断の結果を見返すと「栄養バランスの改善をすすめます」という一言が目に入った。

抜け毛や薄毛の原因はさまざまですが、食事から摂る栄養素のバランスも髪の健康維持に関わる要素のひとつと考えられています。特に中高年になると、消化吸収の効率が落ちやすく、食事量が同じでも栄養が不足しやすくなると言われています。

この記事では、髪の健康維持に関わる栄養素と、日々の食生活で意識したい具体的なポイントをご紹介します。食事を見直すことで、体全体の栄養バランスを整える第一歩になるかもしれません。

この記事で分かること
  • 抜け毛・薄毛と食事・栄養の関係
  • 髪の健康維持に関わるタンパク質・亜鉛・鉄分・ビタミンB群の役割
  • 毎日の食事で意識したい5つの具体的なポイント
  • 忙しくて食事が偏りがちな方への栄養補助の考え方

抜け毛・薄毛と食事の関係を整理する

髪の毛はタンパク質でできている

髪の毛の約80〜90%は「ケラチン」というタンパク質でできています。ケラチンは食事から摂るアミノ酸を材料に体内で合成されます。そのため、タンパク質が慢性的に不足すると、髪の生成に使われる材料が減る可能性があります。

厚生労働省の「日本人の食事摂取基準(2020年版)」によると、50代男性のタンパク質推奨量は1日65g。ラーメン1杯だけの昼食では、タンパク質が10〜15g程度しか摂れない場合があります。

頭皮の健康にも栄養素が関わる

髪が生える「毛包(もうほう)」は皮膚の一部であり、その健康を維持するためにもビタミン類・ミネラルが必要と考えられています。特に以下の栄養素は、頭皮や毛包の代謝・組織維持と関わりがあるとされています。

  • 亜鉛: 細胞分裂に関わるミネラル。日本人は不足しやすい栄養素のひとつ
  • 鉄分: 血液を介して頭皮に酸素を運ぶのに必要なミネラル
  • ビタミンB群: 皮膚・粘膜の健康維持を助けるビタミン
  • ビタミンC: コラーゲンの合成を助け、鉄の吸収を高める

食事と抜け毛の関係は「原因のひとつ」として捉える

抜け毛や薄毛は、遺伝・ホルモンバランス・ストレス・生活習慣など複合的な要因が影響するとされています。食事だけが原因とも、食事だけで改善できるとも言えません。

ただし、栄養バランスの偏りは体全体の健康に影響します。食生活を整えることは、髪の健康をサポートする環境づくりのひとつとして位置づけられます。抜け毛が気になる場合は、まず皮膚科や専門医に相談することをおすすめします。


髪の健康維持に関わる4つの栄養素

抜け毛・薄毛と関わる主な栄養素

タンパク質:髪の主成分ケラチンの材料

前述のとおり、髪の毛の主成分はタンパク質由来のケラチンです。肉・魚・卵・大豆製品・乳製品が主な供給源です。

特に大豆タンパクや卵は、必須アミノ酸をバランスよく含む良質なタンパク源として知られています。納豆・豆腐・豆乳なども手軽に摂りやすい食品です。

食品タンパク質量(100g当たり)
鶏胸肉(皮なし)約23g
卵(1個・50g)約6g
納豆(1パック・45g)約7g
木綿豆腐(150g)約7g
サバ缶(汁込み・180g)約26g

亜鉛:細胞の再生を助けるミネラル

亜鉛は細胞分裂や酵素の活性化に必要なミネラルで、日本人に不足しやすい栄養素のひとつです。厚生労働省の調査では、男性の推定平均必要量(8.5mg/日)を下回る人が多いことが指摘されています。

亜鉛を豊富に含む食品の代表は牡蠣(100g中約13mg)。毎日食べるのは難しくても、週に数回、牛赤身肉・豚肩肉・ナッツ類・大豆製品などを意識的に摂ることが大切です。

なお、亜鉛の過剰摂取はサプリメントによる場合に起こりやすいため、食事からの摂取を基本とし、サプリメントを使う場合は適量を守りましょう。

鉄分:頭皮への酸素供給を支えるミネラル

鉄は赤血球のヘモグロビンを構成し、血液を通じて全身に酸素を運びます。頭皮・毛包への酸素供給にも鉄が欠かせないと考えられており、鉄欠乏性貧血が抜け毛に影響するケースも報告されています。

特に月経のある女性は鉄の損失が多く、不足しやすいとされています。鉄を多く含む食品には以下があります。

  • ヘム鉄(吸収率が高い): レバー・赤身肉・赤身魚
  • 非ヘム鉄(吸収率は低め): ほうれん草・小松菜・大麦若葉・ケール・大豆製品

非ヘム鉄はビタミンCと一緒に摂ると吸収率が上がります。緑黄色野菜を積極的に取り入れることは、鉄分とビタミンCを同時に補える合理的な方法です。

ビタミンB群・葉酸:頭皮の代謝を助けるビタミン

ビタミンB6・B12・葉酸は、細胞の新陳代謝や赤血球の生成に関わるビタミン群です。頭皮の皮膚細胞の代謝を助け、正常な毛周期の維持に関係すると考えられています。

これらは肉類・魚介類・卵・緑黄色野菜・豆類などに広く含まれています。特に葉酸はケール・ほうれん草・大麦若葉に比較的多く含まれているため、緑色野菜の摂取が有効です。


毎日の食事で実践したい5つのポイント

髪のための食事 5つのポイント

ポイント1:毎食タンパク質を意識する

「毎食1品、タンパク質を加える」というシンプルなルールが継続しやすい方法です。

  • 朝食: ゆで卵1個、または納豆1パック
  • 昼食: 定食の魚料理、またはサラダチキン
  • 夕食: 肉か魚のメインディッシュ+豆腐や納豆の副菜

一人暮らしで食事が偏りがちな方は、コンビニの「ゆで卵」「サラダチキン」「豆乳」などを活用すると手軽にタンパク質を補えます。

ポイント2:緑黄色野菜で鉄・ビタミンを補う

外食が多い中高年にとって、野菜の摂取量は特に不足しやすい傾向があります。厚生労働省が推奨する野菜の摂取目標は1日350g以上ですが、実際の平均摂取量は男女ともに大幅に下回っています。

緑黄色野菜(ほうれん草・小松菜・ケール・にんじん・ブロッコリーなど)は鉄・葉酸・ビタミンC・βカロテンを含む栄養密度の高い食品群です。1日1食以上、緑色の野菜を意識して取り入れる習慣をつけましょう。

ポイント3:亜鉛を含む食品を週3回以上

亜鉛は毎日少量ずつ摂取することが重要です。牡蠣・牛赤身・豚肩・カシューナッツ・大豆製品などを週の半分以上の食事に意識的に取り入れましょう。

食品亜鉛含有量(目安)取り入れ方の例
牡蠣(2〜3個)約6mg鍋・グラタン・土手煮
牛赤身肉(100g)約4mgステーキ・焼き肉・牛丼
豚肩肉(100g)約3mg生姜焼き・炒め物
カシューナッツ(20g)約1mg間食・サラダトッピング
大豆製品(木綿豆腐150g)約1mg味噌汁・冷奴

ポイント4:腸内環境を整えて栄養の吸収をスムーズに

どれだけ栄養価の高い食事をしていても、腸内環境が乱れていると栄養素の吸収効率が下がる可能性があります。中高年になるにつれて腸内細菌叢のバランスが崩れやすくなるとも言われています。

腸内環境を整えるために意識したいのは以下のとおりです。

  • 乳酸菌: ヨーグルト・漬物・納豆などの発酵食品
  • 食物繊維: 野菜・きのこ類・海藻・大麦など
  • オリゴ糖: 玉ねぎ・ごぼう・大豆製品などに含まれる

腸は「第二の脳」とも呼ばれ、全身の栄養循環に深く関わっているとされています。整腸習慣は髪だけでなく、体全体のコンディションにつながります。

ポイント5:極端な食事制限を避ける

過度なカロリー制限や「特定の食品しか食べない」偏食は、複数の栄養素が一度に不足するリスクがあります。急激なダイエット後に抜け毛が増えたという経験を持つ方も少なくありません。

体重管理が必要な場合も、栄養バランスを維持しながら、緩やかに改善していくことが大切です。


食事だけで補いにくいときの栄養補助の考え方

外食や社食が中心の生活では、毎食の栄養バランスを完璧に整えるのは現実的に難しい場合があります。そのような場合に、栄養補助食品を上手に活用するという考え方もあります。

ただし、栄養補助食品はあくまで食事の「補助」です。まず食生活の改善を試みた上で、それでも不足が気になるときに組み合わせる形がおすすめです。

AOBA 青汁タブレット 乳酸菌入り
AOBA 青汁タブレット 乳酸菌入り(100粒・約1か月分)

AOBA 青汁タブレット 乳酸菌入りは、国産大麦若葉とケールを原料にしたヨーグルト味の粒タイプ。鉄分や葉酸を含む大麦若葉とケールの栄養を、水不要でおやつ感覚で手軽に補えます。乳酸菌・キシロオリゴ糖配合で腸内環境もサポート。1日3〜10粒が目安です。


よくある質問(FAQ)

Q1. 食事を改善すれば抜け毛は止まりますか?

食事の改善が抜け毛に直接的な効果をもたらすとは言い切れません。抜け毛・薄毛の原因は遺伝・ホルモン・ストレスなど多岐にわたります。食事の見直しは体全体の栄養バランスを整える取り組みのひとつであり、継続的に行うことが大切です。抜け毛が急増したり、薄毛が気になる場合は皮膚科や専門クリニックへの相談をおすすめします。

Q2. 亜鉛サプリを摂れば髪に良いですか?

亜鉛サプリは食事だけでは不足しやすい亜鉛を補う手段のひとつですが、過剰摂取には注意が必要です。亜鉛の耐容上限量は成人男性で40mg/日、成人女性で35mg/日(厚生労働省「食事摂取基準2020年版」)。高用量のサプリを長期服用すると銅の吸収が妨げられる可能性もあります。サプリを使う場合は用量を守り、食事からの摂取を基本にしましょう。

Q3. タンパク質の摂りすぎは体に悪くないですか?

通常の食事の範囲内でのタンパク質摂取はまず問題ありません。ただし、腎臓に疾患がある方は高タンパク食に注意が必要な場合があります。持病がある方は医師に相談の上、適切な摂取量を確認してください。

Q4. 野菜ジュースで野菜不足は補えますか?

市販の野菜ジュースには食物繊維がほとんど含まれておらず、野菜そのものの代替にはなりにくいとされています(農林水産省)。生野菜・加熱野菜からの摂取を基本にし、不足分の補助として野菜ジュースを活用する程度に留めるのが望ましいでしょう。

Q5. 青汁タブレットは抜け毛に効果がありますか?

AOBA 青汁タブレットは栄養補助食品であり、抜け毛や薄毛の治療・改善を目的とした製品ではありません。大麦若葉・ケールを原料とし、野菜不足が気になる方の日々の食生活を補助するものです。


関連記事


参考情報

  1. 厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2020年版)」
  2. 厚生労働省「e-ヘルスネット:亜鉛」
  3. 厚生労働省「e-ヘルスネット:鉄」
  4. 厚生労働省「令和元年 国民健康・栄養調査結果」
  5. 文部科学省「日本食品標準成分表2020年版(八訂)」
  6. 農林水産省「野菜を食べよう!毎日350g以上の野菜を」

まとめ

抜け毛・薄毛が気になるときは、まず日々の食事の栄養バランスを見直すことが大切な一歩です。

タンパク質・亜鉛・鉄分・ビタミンB群などの栄養素は、髪や頭皮の健康維持に関わると考えられていますが、外食・社食が多い生活では不足しやすい栄養素でもあります。

完璧な食事を目指すのではなく、「毎食タンパク質を1品加える」「週に数回は緑黄色野菜を取り入れる」といった小さな習慣の積み重ねが、体全体の栄養バランスを整えることにつながります。

食事の改善が難しい日は、栄養補助食品を上手に活用することも選択肢のひとつです。気になる症状が続く場合は、皮膚科や専門医に相談することをおすすめします。

この記事で紹介した商品の詳細はこちら

Amazonで詳細を見る →

※ 本記事に記載の情報は2026年3月時点のものです。価格・成分・販売状況は変更される場合があります。※ 各製品の最新情報は公式サイトまたは販売ページでご確認ください。※ 持病やアレルギーのある方は、ご使用前にかかりつけの医師にご相談ください。※ 本記事は特定の製品の効果・効能を保証するものではありません。※ 抜け毛・薄毛が気になる場合は、皮膚科や専門クリニックへのご相談をおすすめします。